微生物応用技術研究所研究報告集 第3巻 平成11年度 p.35-44
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助成研究


3.土壌病害抑止土壌の微生物的特性の解明

-土壌DNAおよび機能からみた微生物群集の構造と多様性-

豊田剛己(名古屋大学大学院生命農学研究科)

ダイコン萎黄病発病抑止土壌、助長土壌に特徴的な土壌微生物群集構造の解明を目的として、土壌の理化学性、全細菌数、培養可能な細菌数、(G+Cプロファイルおよび16S rDNAをターゲットとしたPCR-RFLPからみた)土壌DNAの構造、Biologでの基質資化能より類推される機能的多様性等を測定した。土壌の理化学性、微生物性において発病抑止、助長土壌間で差が認めれたが、土壌DNAの構造から見た両土壌の微生物性は極めて類似していた。今回の研究では発病抑止土壌に特徴的な微生物群集を特定するには至らず、抑止性に関与する微生物群集の詳細についてさらなる研究の必要性が示唆された。

キーワード/Keywords
微生物多様性/microbial diversity、群集構造/community structure、Biolog/Biolog、抑止土壌/suppressive soil、16S rDNA/16S rDNA、 土壌DNAのG+Cプロファイル/%G+C base compostion